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カテゴリー:滋賀県

市民による太陽光発電の設置

市民が主体・主導で設立した太陽光発電施設の例として、このブログの昨年10月23日記事で「茅ヶ崎市の市民立太陽光発電所」を紹介した。今日の話題は同様の市民主導の太陽光発電施設。毎日新聞サイトの滋賀版1月31日記事「市民共同発電所:地域循環型のモデルに 2号機で開所式--東近江 /滋賀」から一部を引用する。

太陽光発電システム「ひがしおうみ市民共同発電所2号機」が東近江市上之町の「FMひがしおうみ」に開設され、開所式が30日、行われた。市民共同発電所は各地にあるが、売電の収益を地域商品券で出資者に返す地域循環型のシステムは珍しく、「東近江モデル」として注目を浴びている。

2号機を設けたのは、「ひがしおうみコミュニティビジネス推進協議会」の呼びかけで出資した市民28人と1団体で作る「2号機出資組合」。1口10万円で集めた290万円の出資金で、FMひがしおうみの屋根に1枚183ワットの発電ができる太陽光パネルを23枚設置した。年間の発電量は4300キロワット時。

街路灯などで使用した残りの電力は電力会社に売り、収益は1年ごとに、市内での買い物に使える地域商品券「三方よし券」(1口につき8000円分)で出資者に配布される。1号機は7年前に同市の八日市野菜村に設置されたが、収益は現金で配分されており、地元に還元される方式は2号機が初めて。

この日の開所式では西沢久夫市長が「市民共同発電所は市民が自由に出資参加できる。東近江の取り組みは原口総務相も『東近江モデル』と呼んで、全国から注目されている。3号機、4号機と増やし市民参加による再生エネルギー社会を構築していこう」と呼び掛けた。(C)毎日新聞

先のブログ記事の最後に、市民による太陽光発電施設はそれほど多くないだろう、と予測を書いたが、今日の引用記事によればこのような市民主導の太陽光発電施設は全国に存在するようだ。しかし今日紹介する「ひがしおうみ市民共同発電所」には他の市民発電施設には無い大きな特徴がある。

その特徴とは、売電の利益を地域商品券で出資者に返す、というシステムだ。これは地域循環型のシステムということで、「東近江モデル」として全国から注目を浴びているそうだ。今回完成した太陽光発電施設は2号機だが、1号機時代は売電利益は現金で出資者に戻した。地域商品券は今回が初めて、とのことだ。このモデルのユニークさは、売電利益が出資者のみの利益になるのではなく、地域商品券での物品購入で地域も利益を受ける、ということだ。これはすばらしいモデルといえる。

ちなみにこの太陽光発電設備は、出力183ワットの太陽光パネルを23枚設置、ということなので、掛け算をすると出力は約4キロワットとなる。設置費用は290万円とのことなので、1キロワット当たりの設置費用は約69万円となる。今となっては若干高めかもしれないが1年前なら普通の価格だ。

今回の設置費用290万円は、市民28人と1団体、1口10万円の出資で賄った。10万円という金額、やはり環境に対する意識がかなり高いひとたちが出資した、と想像する。

この地域振興と太陽光発電推進をかねた東近江モデルが全国に波及することを望む。

スマートグリッドの実験

毎日新聞サイト滋賀版の1月17日記事「立命大:産官学で次世代電力網実証 IT技術利用、コスト削減図る /滋賀」から。

立命館大学は来月から、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入に備えた「スマートグリッド」(次世代電力網)の実証実験を始める。研究室内に設けた模擬住宅を使い、発電量の不安定さを補う仕組み作りの実験を2年間続ける。研究グループリーダーの高倉秀行教授(半導体電子工学)は「電力使用を自律的に節約するシステムや長寿命の大型蓄電池の開発がかぎ」と話している。

太陽光や風力などを使った発電方法は、天候などの条件に左右されるのが弱点。政府は太陽光による発電量を30年に05年比約40倍に引き上げる目標を掲げるが、規模が大きくなれば不安定さが課題になる。

スマートグリッドはIT技術を利用し、電力需給を自動調整してコスト削減を図るシステム。世界的に開発や国際標準化を狙う動きが加速している。政府も日米共同で蓄電池やIT家電と組み合わせたスマートグリッドハウス実験に取り組む方針を打ち出している。

今回、立命館大が目指すのは、太陽光で発電した電力を数世帯で共有する大型電池にため、蓄電量が減ると自動的に近所で融通し合ったり、優先度の低い電気機器の電源が消える仕組み。高倉教授は「電気機器にも医療用から電灯まで優先度に差があり、同量の電気が流れ続ける現在の原則を変えれば節約できる」と話す。

実験は「きんでん」(大阪市)と県工業技術総合センターと産官学連携を組み、太陽光発電と燃料電池のそれぞれの模擬住宅に冷蔵庫やエアコンなどを設置。一般家庭の電力消費を再現し、スマートグリッドでどの程度節約できるかをテストする予定だ。(C)毎日新聞

立命館大学、大阪市の(株)きんでん、滋賀県工業技術総合センターの3者が共同でスマートグリッドの実験を行う話題だ。

スマートグリッドとはIT技術を活用して電力を融通する仕組みだ。太陽光発電は天候により発電量が大きく変化するため地域間で電力を融通する技術もスマートグリッドだ。マクロ的なスマートグリッドと言える。逆にミクロ的スマートグリッドといえるものもある。それが今回の実験内容だ。特徴は次のとおり。
(1)太陽光発電で発電した電力を数世帯で共有する蓄電池に蓄電する。
(2)蓄電池の電池が不足すると、近所同士で電力を融通し合う。
(3)蓄電池の電池が不足すると、優先度の低い電気機器の電源をOFFにする。
この実験では、太陽光発電と燃料電池の各模擬家庭をつくり、そこにエアコンなどの電気機器を設置する。そしてスマートグリッドの効果を測定する。

これらはすべて、それほど目新しい技術ではない。ただ、実例は少ないので実証実験が必要なだけ、と考えられる。これらはIT技術、つまりコンピュータを使用するため耐ノイズ、耐高温など、長期運用での問題点も明らかにする必要があるだろう。

近江大橋の太陽光発電システム

今日は滋賀県の近江大橋の話題。経済産業省とNEDOが地域にマッチした地産地消型新エネルギー導入好事例を選定した新エネ百選 選定結果一覧で選定された近江大橋太陽光発電システムを紹介する。

滋賀県道路公社サイトの近江大橋有料道路の最後にこの太陽光発電システムは掲載されている。それによれば、概要は次のとおりだ。
・出力60キロワット
・年間出力49000キロワット時
・橋梁の高欄側面に設置し、設置延長300m
・2004年1月稼動開始
・通行車等へのPRのため、料金所に発電量表示盤を設置
・年間約60万円の電気代を節約
特徴は、景観に配慮した設置で、そのサイトページの最後に近江大橋の橋梁のどの部分に設置されたか図が掲載されている。また出力60キロワット、ということは一般家庭25~30軒分の出力だ。出力60キロワットなのに年間出力が49000キロワット時という数字は少ない。それも、かなり少ないように思う。琵琶湖の南側にあるようだが、この付近は降雪が多いのだろうか。いや、雪国の太陽光発電でもこれほど少なくはならない。考えられるのは次の2つだ。
(1)近江大橋のある琵琶湖南側は日照時間が2割程度少ない。
(2)この太陽光発電システムは2004年1月稼動開始と、約6年前のシステムなので効率が低い。または、価格を抑えるために低効率の太陽光パネルを使用している。

このどちらかが主原因と思うが、私は(2)ではないか、と想像する。

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