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カテゴリー:海外

日本の商社がアフリカに太陽光発電設置

今日はアフリカの話題。読売新聞サイト1月11日記事「日本商社、アフリカ進出に本腰…国造り貢献狙う」から一部を引用する。

日本の商社が、豊富な鉱物資源を埋蔵し、高い経済成長を遂げるアフリカ進出に本腰を入れ始めた。

政府開発援助(ODA)などを武器に急速に浸透する中国系企業に対抗し、現地の自立や発展につながる社会貢献事業、社会基盤整備に力を入れ、着実に実績を積み上げる戦略だ。

◆現地でイメージアップ図る◆

三菱商事は2009年11月、エチオピアの農村で太陽光発電による電力の無償供給を始めた。現地でのイメージアップを図り、同国で展開する自動車販売事業などを後押しする狙いだ。三井物産も油田開発事業に参画しているモザンビークで、太陽光発電を利用した農業用水の供給を10年中に開始する予定だ。
...(C)読売新聞

鉱物資源は鉱物により世界のある地域に偏在している。残念ながら日本には工業製品に有用な鉱物資源はほとんどない。一方、鉱物資源の宝庫はアフリカだ。日本の商社はアフリカの鉱物資源に目を付け、アフリカに本腰を入れて進出しようとしている。その商社の戦略の一つがイメージアップ作戦だ。

三菱商事は、エチオピアの農村で太陽光発電による電力を無償で供給する事業を昨年11月から始めた。

三井物産も、モザンビークで太陽光発電による農業用水の供給を今年中に開始する予定。

両社とも、電力インフラが整っていない地域での電力供給なので太陽光発電になった(ならざるを得なかった)のだと思う。それにしても無償とは気前が良い。しかしながらこのイメージアップ作戦で国家の両社に対するイメージが上がり鉱物資源の権利が得られれば、太陽光発電システム設置にかけた費用の何十倍、何百倍の利益が上がるのだろう。本来は、日本は国としてアフリカに無償援助で太陽光発電設置を推進すべきだと思う。

中国山東省の太陽光発電所

中国の人民日報日本語サイトの1月11日記事「山東省で第1号の太陽光発電所が運転開始」から。

山東潤峰電力有限公司が投資した1メガワット級太陽光発電所で9日午前、運転が始まった。これは山東省で第1号のグリッド接続発電による太陽光発電所で、発電量は年間約130万キロワット時になる。新華社のウェブサイト「新華網」が10日伝えた。

山東潤峰電力有限公司によると、今回運転が始まった1メガワット級の太陽光発電所は山東省済寧市微山県の経済技術開発区に位置し、25年間の安定した稼動で1.19万トンの標準石炭を節約できる。

山東省の郭兆信副省長の紹介によると、山東省は2011年末には太陽熱発電ユニットを20メガワットにまで拡大する計画で、今回の太陽光発電所が第1号のグリッド接続発電となり、山東省の新エネルギー産業の発展促進のモデルとして積極的なけん引作用を果たすと期待されている。(C)人民網日本語版

中国もグリッド送電網が存在しているようで、それに接続する最初の太陽光発電所の話題だ。この太陽光発電所は山東省にあり、記事では1メガワット級とある。年間発電量は130万キロワットとのことなので、最大出力は推定で1300キロワット、つまり1.3メガワット程度となる。

この太陽光発電所の25年間の稼動で、「1.19万トンの標準石炭を節約できる」という表現が中国らしい。日本や欧米なら二酸化炭素の排出重量で表現するところだ。中国のエネルギーが通常は石炭に依存していることがここからも良くわかる。

なおこの太陽光発電所は来年末には出力20メガワットと、約20倍に増設するとのことだ。

再生可能エネルギーによる水素ステーション

時事通信社サイトの12月26日記事「整備進む水素ステーション=燃料電池車の普及にらむ-欧州」から一部を引用。

【ロンドン時事】欧州で、二酸化炭素(CO2)を排出しない燃料電池自動車の普及をにらみ、燃料の水素を供給する「水素ステーション」の整備が進み始めた。日本ではなお試験段階にとどまるが、既存の給油所との併設型や風力・太陽光発電で水素を製造する施設など、進化したステーションも。将来の低炭素社会が徐々に姿を現してきた。

国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)を控えた11月中旬、コペンハーゲンに初の水素ステーションが登場した。風力・太陽光など再生可能エネルギーによる水の電気分解で水素を作り、全工程でCO2を排出しないのが特長だ。

燃料電池車は、酸素と水素の化学反応で生じた電気を動力とする「究極のエコカー」。2050年ごろには、充電式の電気自動車とともに「先進国では主流になる」(日系自動車メーカー)とされる。

ただ「普及には水素を供給するインフラ拡大が不可欠」(独自動車大手ダイムラー)。このため政府や自動車メーカー、ガス会社などによる水素ステーション設置が進んでおり、欧州全体では27カ所が稼働、うち16カ所が一般向けに営業している。

フランクフルトやオスロなどでは、ガソリンスタンドと一体化した施設が営業中。再生可能エネルギーによる電気分解で製造した水素を供給するステーションもドイツやスウェーデン、イタリアの都市に拡大している。

さらにドイツでは09年秋、ダイムラーやエネルギー企業、政府機関が「『CO2ゼロ』自動車の商用化への重大なステップ」として、11年までの水素ステーション大幅拡充で基本合意した。15年の商用化に向け、まず500カ所の整備を目指している。(C)時事通信社

人類にとってとりあえずの究極のエネルギーは燃料電池。この燃料電池の原理は水の電気分解の逆の過程で、水素と酸素を反応させて電気を得る。日本ではガス会社を中心に燃料電池システムが販売され始めている。この燃料電池を使用した車が燃料電池車で、この車は低炭素社会を実現するために将来は主流になると予測されている。

この燃料電池車に不可欠なインフラが水素ステーション。燃料電池の「燃料」たる水素を供給するスタンドだ。この水素ステーション無くして燃料電池車の普及はありえない。この燃料電池車で一歩進んでいるヨーロッパに水素ステーションが除々に登場してきた。

今日の引用記事で話題のコペンハーゲン初の水素ステーションは、風力や太陽光による再生可能エネルギーによる電力で電気分解して得られた水素を供給するステーションだ。

ヨーロッパでは全部で27箇所に水素ステーションがあるそうだ。一部は通常の電力による電気分解で水素を得ているが、今回話題のような再生可能エネルギーによる電力での電気分解で水素を得る水素ステーションも増えてきているそうだ。

早晩日本にもこのような水素ステーションと燃料電池車が登場するだろう。

中国BYD社のリン酸鉄リチウム電池による家庭用蓄電システム

今日は中国の話題。中国の経済ビジネス情報のNNA.ASIAサイト12月2日記事「太陽光利用の蓄電システム、BYDが試験開始」から一部を引用する。

深セン市の電池・自動車メーカー、比亜迪(BYD)が、同市坪山の工場内で、太陽エネルギーと風力から得た電力を同社開発の鉄電池に蓄電し、電気自動車や家庭用エネルギーとして利用する家庭用蓄電システムの実用化に向けた試験を、本格的に開始したもようだ。将来的に欧米諸国などで需要が拡大するとみて、同蓄電システムの輸出を狙う。
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1日付第一財経日報によると、坪山工場の北西側に2棟の別荘風の家屋「未来村」を建設。太陽エネルギー発電と風力発電の施設を設置し、ここで得た電力を同社が自主開発した1,000キロワットの鉄電池(リン酸鉄リチウム電池)に蓄電し、別荘内のすべての家庭用電源や電気自動車のエネルギーとして利用する。主に日中に得た電力を夜間の電灯やテレビなどで使用したり、電気自動車の駆動電力として供給する。
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比亜迪汽車鎖售公司の徐安・公関部経理は「量産化を実現した鉄電池を活用して自動車用の太陽エネルギー蓄電システムを実用化し、新エネルギー市場を拡大するのが狙い」として、すでに国内の電力ネットワーク企業への供給を目指して交渉を進めているほか、将来的に蓄電システムを欧米に輸出することを目指しているとした。

また業界内では、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏がBYDに投資したのは、エコカーそのものよりも、BYDの鉄電池を利用した蓄電システムが全米規模で供給される可能性に注目したことが背景にあるともされており、同社の太陽光発電と蓄電システムに注目が集まりそうだ。(C)NNA.ASIA

深セン市の電池・自動車メーカー、比亜迪(BYD)の話題だ。BYDは太陽光発電と風力発電による電力を蓄電池に溜め電気自動車や家庭用エネルギーとして使用する家庭用蓄電池システムの実用化テストを開始した。

この蓄電池は、略称鉄電池、リン酸鉄リチウム電池だ。私は聞いたことが無いので調べたところ、だいぶ前だが日刊工業新聞の6月9日記事「早大など、リン酸鉄リチウムイオン電池搭載のEV製作」を見つけた。次のとおりだ。

早稲田大学の紙屋雄史教授は三井造船などと共同で、リン酸鉄リチウムイオン電池を使った小型電気自動車(EV)「WEV―0 Advanced」の製作を始めた。5分間の走行に必要な充電を50秒で行える非接触型の急速充電が特徴。電池容量を最小限に抑えて、燃費向上と製造費低減を目指した。年内にも完成する。完成後、頻繁に充電するショートレンジ型EVシステムの実用化に向け、実証実験に入る。

搭載する電池は電圧51・2ボルト、容量30アンぺア時。ガソリン車のタンク容量にあたる総電力量は1・5キロワット時。正極材にリン酸鉄を採用しており、ニッケル、コバルト、マンガンなどに比較してコストが低く、発火安全性が高い。急速の充放電が可能で、早大が開発したマンガン系リチウムイオン電池搭載EVの約6分の1の時間で充電できる。 充電には電磁誘導式の非接触型急速充電器を使用する。(C)日刊工業新聞

正極にリン酸鉄を使用しているのでこの名称となるようだ。この正極材はコストが低く発火安全性が高いのが特徴。またこの鉄電池は、急速の充放電が可能である特徴があるので、電気自動車の充電に向いた蓄電池のようだ。

さて元の中国の記事に戻る。そのBYD社のシステムも、蓄電した電力を電気自動車の充電に使用することを想定しているようだ。そしてこのリン酸鉄リチウム電池は、1000キロワット、ということは1メガワットの蓄電能力がある。家庭用蓄電システムにはこれほど大きな蓄電能力が必要なのか、と驚かされるが、電気自動車の充電にも使用することを考えれば納得がゆく。

なおBYDには著名投資家のバフェット市が投資したが、それはこの蓄電システムに氏が着目したからだそうだ。このような家庭用の大規模蓄電システムは開発途上なのか日本メーカーの話題もほとんど聞いたことがない。日本メーカーが出遅れてなければよいが。

ウィーンの原子力発電所が太陽光発電所に

太陽光発電が普及してくると原子力発電所も復活する。エコ志向人間はえっ、と思うだろうがこれは本当の話だ。太陽光発電は天候に発電量が左右される。供給電力のうち太陽光発電の割合が増えると、電力供給が不安定になる可能性がある。その解決策の一つがスマートグリッドなのだが、電力会社は電力安定供給のために原子力発電所の増設を考えている。将来全部の原子力発電所を停止することが決まっていたドイツすらその政策を見直し、エコ社会が実現するまでという前提ながら原子力発電所の復権に踏み切った。このような流れの逆の話題はないかと探したところ、見つけた。

オーストリアの話題だ。半年ほど前と少々古い話題だが、共同通信の6月26日記事から一部を引用する。

ウィーン近郊に1970年代に建設され、一度も運転することなく廃止されたツウェンテンドルフ原子力発電所で太陽光パネル300枚が設置され25日、発電が始まった。不要になった原発で太陽光発電を行う例のない試みで、計画を進めた地元電力会社は「エネルギーの将来を考える上で歴史的な日だ」と述べた。

ツウェンテンドルフ原発はウィーンの西約50キロにあり、オーストリア唯一の原発として完成状態にあったが、1978年の国民投票で操業しないことが決まった。発電所の施設はその後、地元電力会社が買収し、国外の原発技術者の訓練が行われている。

電力会社は120万ユーロ(約1億6千万円)をかけて原子炉建屋の屋上やその周りに太陽光パネルを設置した。来月中に計1千枚に増やす予定で、年間の発電電力量は18万キロワット時と、好天時の日中には数百世帯分の電力を賄えるとしている。(C)共同通信

ウィーン近郊にあり1970年代に建設されたオーストリア唯一の原子力発電所は、1978年の国民投票で一度も運転することなく廃止が決まった。1978年というともう30年前。そのような昔に、オーストリアは「反原発」の意識が高い国だったのだ。

そしていま、その運転されていない原子力発電所に太陽光発電システムが設置された。年間の発電量は18万キロワット時、というから、出力はだいたい180キロワットクラスと、大きな設備ではない。建設費は円換算で1億6千万円とのことなので、1キロワット当たりの建設単価は90万円程度。この記事が書かれた6月はユーロ高と思うので、円換算では少し高めになるかもしれない。どちらにしてもまあ順当な建設費だし、原子力発電所が太陽光発電所に装いを変えてスタート、ということは実に意義深い。

このオーストリアの状況を見て、原子力発電所の復権を果たしたお隣ドイツの市民はどのように感じているのだろうか。

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