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カテゴリー:海外

中国で太陽光発電の研究施設の建設がスタート

中国の人民日報日本語サイトの2月12日記事「太陽光発電技術国家重点実験室の建設がスタート」から一部を引用する。

太陽光発電技術の国家重点実験室がこのほど科学技術部の認可を経て、河北省保定市の英利集団で起工した。投資総額は5億4千万元。人民日報海外版が12日に伝えた。

同実験室は、国内外の著名な専門家による学術委員会、省・市の主管部門、委託機関の指導者による管理委員会の指導と監督の下、「開発、流動、連合、競争」の4つを重視した運行メカニズムを採用し、英利集団の太陽光発電産業チェーンと技術モデルを利用して、主に▽晶体シリコン材料▽太陽電池と太陽電池モジュール▽太陽光発電システム--の応用および基礎研究を行っていく。

研究・開発の方向は、▽シリコン材料の調合および特徴研究▽高性能太陽電池および部品の研究▽太陽光発電システムの応用と基礎研究--など。

国家科技イノベーションシステムの重要な構成部分である同実験室は、ハイレベルな科学プロジェクトの研究開発、人材育成、学術交流、成果の実現が一体となった重要な拠点であり、中国の太陽光発電分野において、最高の研究・開発レベルを有する。
...(C)人民網日本語版

いつも思うのだが、この人民日報日本語版サイトに日本語は読みにくい。この記事では「英利集団」が何であるかがよくわからない。ネットで検索したところ、2006年4月17日付という非常に古い日経BPネットサイト記事中国ニュース解説 太陽光発電に投資ブーム中に、太陽光発電会社に投資する会社として英利集団の名がある。最近の記事では、新華社サイトに

英利集団(YGE.NYSE)傘下の六九硅業有限公司は新たなシリル化処理法で3000トンエレクトロニック純度の多結晶シリコンを生産する計画だ。このほど、同生産プロジェクトは試運転に成功し、企業の総合的な電力消費は30%以上下降する見込みだ。これにより、中国で高純度のシリコンを起点とするシリコン産業チェーンの...(C)新華社

とあるので、英利集団は太陽光発電関連の大会社であることが想像できる。その傘下に、多結晶シリコンを生産する会社があるようだ。もちろんこの多結晶シリコンは太陽光発電用だ。

さて最初の記事に戻ると、太陽光発電の国家重点実験室がその英利集団で起工した、というニュースだ。研究目的は
”▽晶体シリコン材料▽太陽電池と太陽電池モジュール▽太陽光発電システム--の応用および基礎研究”
とある。「晶体シリコン材料」とは単結晶か多結晶かがよくわからないが、直前引用記事からすると、また世の流れからして、多結晶シリコン材料と思う。

この研究は要するに、単結晶シリコンよりは安い多結晶シリコンを用いて、より少ないシリコンでかつより高効率の太陽電池を研究すること、が目的のひとつ、または主目的だろう。

中国はシリコン「後」の他のタイプの先端的な太陽電池の研究は日本にかなり遅れをとっている、と新聞記事で読んだことがあるが、やはりそのとおりで、シリコンでいかに安く太陽電池を製造して世界に売るか、ということが国家戦略、とみなすことが出来るだろう。

バチカンに巨大な太陽光発電

今日も海外の話題。バチカン市国の太陽光発電だ。1月30日付の朝日新聞サイト記事「法王、エコも伝道 バチカンで世界有数の太陽光発電計画」から一部を引用する。

世界最小の主権国家・バチカン市国が、世界有数の規模の太陽光発電所建設を計画している。ローマ市郊外に出力100メガワットの発電所を建設し、2014年前後の稼働を目指す。科学との対立もあったバチカンも環境対応では先端技術導入に意欲的だ。売電による収入の魅力も小さくない。11億人の信者を持つカトリック総本山だけに、世界的な普及に一役買うことも期待されている。

発電所は、ローマ北部にある市国の管理地約3平方キロメートルが候補地で、約5億ユーロ(約630億円)を投じる。発電量は4万世帯が1年間に使用する量に相当する。小さい国だけに、市国として使うのは発電量の3割ほど。残り7割は、再生可能エネルギーの導入を進めているイタリアに売却するという。

市国と太陽光発電の関係は、08年にローマ法王ベネディクト16世が一般謁見(えっけん)をする「パウロ6世ホール」(収容人員1万人)に発電設備を導入したのが始まり。屋根を覆っていた日よけコンクリート板の老朽化を機に、太陽光パネルに切り替えた。いま、広さ約5千平方メートルの屋根に2394枚のパネルがびっしりと並ぶ。二酸化炭素の排出を年間225トン減らせるという。

現法王は、元日の新年メッセージで「気候変動による砂漠化や大災害の増加などに無関心でいることができるのか」と呼びかけるなど、環境問題に積極的。市国で太陽光発電プロジェクトを担当するクッシャンナ氏は「太陽光は神の贈り物。環境問題の解決のために太陽光発電を普及させることはバチカンの役目だ」と話す。
...(C)朝日新聞

バチカン市国が大規模な太陽光発電所を建設予定だ。建設場所はローマ北部のバチカン市国の管理地。出力は100メガワットで、2014年の稼動予定。小さな国なのに100メガワットとは極めて大規模だ。同国が使用するのはその3割ほどで、残りはイタリアに売却する。

そもそも同国が最初に太陽光発電設備を導入したのは、ローマ法王が謁見する収容人員1万人のホール。2008年にその屋根に2394枚の太陽光パネルを敷き詰めた、とのこと。通常は1枚の太陽光パネルの最大出力は0.2キロワットなので、枚数と掛け算すると、最大出力は約480キロワットとなる。一般家庭の約百数十軒分なので、これでも充分に大きい。そして今回建設予定は単位が上で、メガワットのオーダー、それも100メガワット。メガソーラーとしても非常に大きい。

なお建設費は約5億ユーロ、円に換算すると630億円だ。出力は100メガワット、つまり100,000キロワットなので割り算をすると、1キロワット当たりの建設費は63万円となる。少し安めの一般家庭における設置費と等しいので、メガソーラーとしては少し高め、かもしれない。ただ付随設備も極めて大型になるので、一般家庭との比較は土俵が違いすぎて無理があるかもしれない。

とれはともかく、ヨーロッパの小国でもメガソーラー建設の動きは盛ん、といえる。

アフリカに太陽光発電を寄贈

読売新聞サイトの1月25日の記事「三菱商事、エチオピアに発電パネル」から。

三菱商事(東京都千代田区)は、エチオピア南部の電気の通じていない二つの村に太陽光発電パネルなどを寄贈した。

提供したのはパネルのほか、農業技術講習用のテレビと動物治療薬の保存用冷蔵庫などで、農業訓練や家畜の診療に役立ててもらうのが狙い。化石燃料を使用しない自然エネルギーを普及させることで、温室効果ガスの増加を抑える効果もある。同社は2007年にも電気の通じていないインドの村に太陽光発電で稼働する外灯を寄贈している。(C)読売新聞

三菱商事はエチオピアの電気の無い2つの村に太陽光発電パネルなどを寄贈した。他に農業技術講習用のテレビと動物治療薬の保存用冷蔵庫など。これだけ読むと単なる美談だが、裏は全然違う。

このブログの1月16日記事「日本の商社がアフリカに太陽光発電設置」に書いたとおりだ。豊富な資源や大マーケットのアフリカへの進出は中国に先を越されてしまった。そこで商社は、アフリカの国々から良いイメージを持たれるよう、このような社会基盤整備や自立への介助を行っている。もちろん最終的な狙いは、資源、購買力だ。特にアフリカには希少金属が多く埋蔵されているので、それが大きな目的だ。まあ、商社の立場では希少金属の入手は日本の国益になる、だろうが。

世の中には綺麗事は無い、という好例の記事ではあった。

日本の商社がアフリカに太陽光発電設置

今日はアフリカの話題。読売新聞サイト1月11日記事「日本商社、アフリカ進出に本腰…国造り貢献狙う」から一部を引用する。

日本の商社が、豊富な鉱物資源を埋蔵し、高い経済成長を遂げるアフリカ進出に本腰を入れ始めた。

政府開発援助(ODA)などを武器に急速に浸透する中国系企業に対抗し、現地の自立や発展につながる社会貢献事業、社会基盤整備に力を入れ、着実に実績を積み上げる戦略だ。

◆現地でイメージアップ図る◆

三菱商事は2009年11月、エチオピアの農村で太陽光発電による電力の無償供給を始めた。現地でのイメージアップを図り、同国で展開する自動車販売事業などを後押しする狙いだ。三井物産も油田開発事業に参画しているモザンビークで、太陽光発電を利用した農業用水の供給を10年中に開始する予定だ。
...(C)読売新聞

鉱物資源は鉱物により世界のある地域に偏在している。残念ながら日本には工業製品に有用な鉱物資源はほとんどない。一方、鉱物資源の宝庫はアフリカだ。日本の商社はアフリカの鉱物資源に目を付け、アフリカに本腰を入れて進出しようとしている。その商社の戦略の一つがイメージアップ作戦だ。

三菱商事は、エチオピアの農村で太陽光発電による電力を無償で供給する事業を昨年11月から始めた。

三井物産も、モザンビークで太陽光発電による農業用水の供給を今年中に開始する予定。

両社とも、電力インフラが整っていない地域での電力供給なので太陽光発電になった(ならざるを得なかった)のだと思う。それにしても無償とは気前が良い。しかしながらこのイメージアップ作戦で国家の両社に対するイメージが上がり鉱物資源の権利が得られれば、太陽光発電システム設置にかけた費用の何十倍、何百倍の利益が上がるのだろう。本来は、日本は国としてアフリカに無償援助で太陽光発電設置を推進すべきだと思う。

中国山東省の太陽光発電所

中国の人民日報日本語サイトの1月11日記事「山東省で第1号の太陽光発電所が運転開始」から。

山東潤峰電力有限公司が投資した1メガワット級太陽光発電所で9日午前、運転が始まった。これは山東省で第1号のグリッド接続発電による太陽光発電所で、発電量は年間約130万キロワット時になる。新華社のウェブサイト「新華網」が10日伝えた。

山東潤峰電力有限公司によると、今回運転が始まった1メガワット級の太陽光発電所は山東省済寧市微山県の経済技術開発区に位置し、25年間の安定した稼動で1.19万トンの標準石炭を節約できる。

山東省の郭兆信副省長の紹介によると、山東省は2011年末には太陽熱発電ユニットを20メガワットにまで拡大する計画で、今回の太陽光発電所が第1号のグリッド接続発電となり、山東省の新エネルギー産業の発展促進のモデルとして積極的なけん引作用を果たすと期待されている。(C)人民網日本語版

中国もグリッド送電網が存在しているようで、それに接続する最初の太陽光発電所の話題だ。この太陽光発電所は山東省にあり、記事では1メガワット級とある。年間発電量は130万キロワットとのことなので、最大出力は推定で1300キロワット、つまり1.3メガワット程度となる。

この太陽光発電所の25年間の稼動で、「1.19万トンの標準石炭を節約できる」という表現が中国らしい。日本や欧米なら二酸化炭素の排出重量で表現するところだ。中国のエネルギーが通常は石炭に依存していることがここからも良くわかる。

なおこの太陽光発電所は来年末には出力20メガワットと、約20倍に増設するとのことだ。

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