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2010年1月

奥秩父の山小屋の太陽光発電

奥秩父の甲武信岳山頂直下の埼玉側にある山小屋の太陽光発電の話題だ。東京新聞サイト1月4日記事「奥秩父、太陽光発電の山小屋 自然の恵みで快適生活」から。

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山頂直下、埼玉側にある甲武信小屋は、埼玉で一番高い場所にある宿泊施設。電気は引かれていないが、太陽光発電が稼働を始めて十六周年を迎えた。

小屋を経営する山中徳治さん(60)は「自然の真っただ中で、自然エネルギーを使わない手はない」と導入の動機を話す。登山者が小屋に入って目にするのは蛍光灯の照明、食堂には大画面液晶テレビ。調理場には電子レンジも備わっている。
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照明はディーゼル発電で、暗くなったら点灯、夜八時に消灯という生活を十年続けた。

「やはり自然エネルギーだ」と、当時、普及が始まったばかりの太陽光発電に着目したのは九四年。二ボルト発電の太陽光発電パネル六枚を自費で設置した。業務用バッテリーに蓄電、インバーターで直流を交流にし、蛍光灯や家電の電源とした。

二〇〇七年には、環境省の補助を受けて水洗トイレが実現。トイレにも電気が必要なため、二ボルト発電のパネル十二枚を増設し、フルパワーで二・四キロワットの発電に倍増。「普通の消費では十分すぎる発電量」となった。

発電パネルは小屋の北側に、南向きに設置され、風力やディーゼル発電のように音は出ない。ヘリコプターの荷上げで、毎年五本上げていた石油ドラム缶(一本二百リットル入り)の空輸もなくなった。「小屋の情緒を出すため、石油ランプを使うが、燃料消費は少ない」と言う。
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「太陽光発電は、クリーンだし、パネルの寿命も長い。メンテナンスも楽で申し分のないものだ」と山中さんは笑う。
...(C)東京新聞

この山小屋に電力会社の電気は引かれていないが、太陽光発電を利用し始めてからもう16年になるそうだ。現在の設備は、2ボルト発電の太陽光パネル12枚で、最大出力2.4キロワットだ。山小屋としては充分過ぎる出力だ。そして業務用バッテリーも完備し、充電して夜間利用も可としている。

この太陽光発電システムが設置されるまでは、200リットル入りの石油ドラム缶を毎年5本、ヘリコプターで空輸していたそうだ。年間1キロリットルの石油と空輸ヘリコプターの二酸化炭素の排出をセーブできた、ということになる。

全国の山小屋への太陽光発電設置は進んでいるのだろうか。これは国が補助金を出すべきだろう。

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太陽光発電補助金を貰うには省エネ・グリーン化製品購入も

毎日新聞サイトの1月6日記事”山口県:太陽光発電導入を補助 「県内業者施工」条件に--制度創設”から。

山口県は、太陽光発電システムなどの省エネ製品を設置する家庭や企業への補助制度を創設した。複数製品の導入と、県内業者への設置工事発注が条件。温暖化防止と関係業者への経済対策も狙う。

家庭用の「やまぐちエコハウス補助金」は、「住宅用太陽光発電システム」に加え、床暖房、ヒートポンプ冷暖房・給湯器など、その他の省エネ製品を2種類以上導入(計24万円以上)するのが条件。

補助額は、太陽光は出力1キロワット当たり2万円(上限8万円)、その他の製品8万円の計16万円。また、県産木材を使った新築住宅の場合、床面積120平方メートル以上だと補助上限が32万円となる。
...(C)毎日新聞

山口県の太陽光発電設置補助金が今日の話題。山口県の一般家庭向け補助金は少々複雑な体系となっている。山口県の「太陽光発電システム及び省エネ・グリーン化製品の導入に対する新たな補助制度の創設について」によると次のとおりだ。

◆一般枠
 ○住宅用太陽光発電システム
  2万円/kw(上限8万円)
 ○省エネ・グリーン化製品
  8万円(2製品以上かつ24万円以上導入すること)
◆県産木材利用促進枠
 (床面積120㎡以上の場合)
 ○住宅用太陽光発電システム
  2万円/kw(上限8万円)
 ○省エネ・グリーン化製品
  24万円(2製品以上かつ72万円以上導入すること)

山口県産木材を使って家屋を新築したときは、優遇枠である「県産木材利用促進枠」を申請できる。そうでないときは「一般枠」となる。どちらの枠も、太陽光発電システムの設置補助額は、1キロワット当たり2万円で、上限は8万円だ。ただし補助金を貰うには、太陽光発電システムだけでは駄目で、別途定められた省エネ・グリーン化製品を一定金額以上購入する必要がある。

「県産木材利用促進枠」の場合は、省エネ・グリーン化製品を72万円以上購入したときに24万円という破格の補助金が貰える。「一般枠」の場合は、省エネ・グリーン化製品を24万円以上購入したときに8万円の補助額だ。要するに、省エネ・グリーン化製品の1/3が補助金で賄える、ということだ。太陽光発電の補助額は少ないが、こちらははっきり言って大盤振る舞いと言えよう。

ただ、この補助金詳細説明ページによると、補助金を貰えるにはさらに条件がある。

○補助対象製品のうち1製品以上を県産製品とすること
○補助対象製品の施工は県内事業者に発注すること

ここで、省エネ・グリーン化製品とは次のいずれかの製品だ。

太陽光発電式LED街灯、太陽光採光光窓、バイオマス発電・熱利用、ペレットストーブ・ボイラー、ヒートポンプ冷暖房・給湯器、太陽熱利用暖房・給湯器、風力発電、遮熱塗装、高断熱複層ガラス、窓ガラス用フィルム、断熱材又は断熱設備、高効率換気システム、雨水利用、燃料電池、コージェネレーションシステム、床暖房、地中熱利用、省エネ型照明器具、屋上緑化、壁面緑化、駐車場緑化、保水性舗装、高反射塗装など

範囲は非常に広い。省エネやグリーン化に結びつく製品ならなんでもOKという感じだ。唯一、私が疑問に思った製品がある。それは「床暖房」だ。石油やガスのボイラーによる温水床暖房も床暖房だが全然省エネではないし温室効果ガスを排出する。本当に床暖房が対象なのか、確認したいところだ。

また、この製品群のうち選択したうちの一つは山口県産でなければならない。これは意外に難しい注文だ。県が県内産業の振興も考えた補助金制度だろうが、この条件があるとかなり申請が難しくなると思う。「壁面緑化」のために近所からツタを買ってくればOK、なら良いがそれで通用するかどうか。この条件だけは無しとすべきだ。

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東北芸術工科大に二酸化酸素排出ゼロのエコハウスが建設

毎日新聞サイト山形版1月7日の記事「エコハウス:CO2排出ゼロ、芸工大に県が建設 山形市産の木材使用 /山形」から。

◇きょう着工、3月に完成
山形市産の木材を使った二酸化炭素(CO2)排出量ゼロのエコハウスを、東北芸術工科大の敷地に県が建設する。7日に着工し、3月末完成の予定。設計を手助けした芸工大の竹内昌義建築・環境デザイン学科教授(建築設計)は「鉄骨やコンクリートの家は建てる時にCO2が発生する。未来の住宅は木造であるべきだ。寒暖の差が激しい山形から、快適でエコな住宅モデルを世界に発信したい」と話している。

木造2階建てで延べ床面積約208平方メートル。太陽光発電で5キロワットの電力を供給し、木質ペレットが燃料のボイラーで給湯と暖房を賄う。窓の向きや屋根の形を工夫し、壁のない構造にしたことで風通しを良くし、夏でも冷房を使わず快適に過ごせるようにした。
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設計にかかわった芸工大の三浦秀一建築・環境デザイン学科准教授(建築環境工学)の試算で、4人家族で住宅からのCO2排出量は年4・8トンという。

環境省が進める「21世紀環境共生型のモデル整備事業」の一環で、事業費約6600万円は環境省が全額補助する。完成後はモデルハウスとして一般公開する予定。(C)毎日新聞

二酸化炭素排出量ゼロのエコハウスの話題だ。東北芸術工科大の敷地に山形県が建設。設計は東北芸術工科大の教授たちだ。

二酸化炭素排出ゼロのため、鉄骨やコンクリートではなく木材、それも地元の山形市産の木材を使用。電力は5キロワットの太陽光発電だ。そして寒冷地なので暖房と給湯は電気ではなく、木質ペレットが燃料のボイラーを使用する。

また窓や屋根を工夫し風通しを良くしたことで、夏は冷房無しで快適に過ごせるようにしたとのことだ。設計担当教授によれば4人家族で住宅からの二酸化炭素排出量は年間4.8トンとのことなので、その二酸化炭素を排出しなくて済むことになる。

なおこの事業費は6600万円。結構な金額だ。完成後はエコハウスのモデルハウスとして公開予定とのことだ。

ところで、関係者には申し訳ないが、東北芸術工科大を私は知らなかった。「芸術工科大」という名前の付く大学は以前は九州芸術工科大のみで、これは九州大に吸収されてしまったので今は名称は異なる。調べたところ、現在は東北芸術工科大の他には神戸芸術工科大があるようだ。

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ジャイロで効率アップした波力発電

今日は太陽光発電とは関係の無い話題。日本は四方を海に囲まれている。この海洋の力を使ったエコな発電には、主なものが2つある。一つ目の潮力発電は潮位差を利用した発電で、出力がギガワットクラスの巨大な発電所が可能だ。二つ目は波力発電で、波の寄せては返す力を利用した発電だ。今日の話題はこの波力発電。産経新聞系のSankeiBizサイトの1月4日記事「波力発電の新方式開発 高い効率性、耐久性実現」から一部を引用する。

環境面で注目される波力発電で従来弱点となっていた効率性を高め、低コストで高い耐久性を保持する新しいシステムを、神吉(かんき)博・神戸大名誉教授(機械力学)らが開発。実用化に向け、最終試験を進めている。ジャイロ(コマ)を使って波による揺れを直接回転運動に変換する技術を採用。製品化を目指す神戸大発のベンチャー企業「ジャイロダイナミクス」(神戸市中央区)は、今年から国内外で販売を開始する計画を立てている。
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日本全国の海岸に打ち寄せる波のエネルギーは総計で原発数十基分と推定され、神吉さんは「これほどのエネルギーを使わないのはもったいない」と、平成12年ごろから波力発電の研究を進めてきた。

従来の波力発電は、波の運動を空気の移動に変換し、タービン(回転動力の原動機)を回して発電する方式が主流だった。しかし、この方式ではエネルギーの変換回数が多く、タービンの回転ロスもあって効率の悪さにつながっていた。

神吉さんはもともとジャイロを使った宇宙ステーションの制御などの研究が専門で、波力をジャイロで回転運動に換え、発電機を回す方式を発案した。鳥取大と共同研究を進め、16年には鳥取市の港湾に最大出力5・5キロワットの試験機を設置。実験の結果、発電効率はタービン方式の2倍以上になることが確認された。

ジャイロ方式は機械が海水や外気と接触しないため耐久性にも優れており、実験では海上に4カ月間設置しても損傷はなかった。

現在は和歌山県すさみ町沖の太平洋で最大出力45キロワットの発電機(縦9メートル、横15メートル)を浮かべ、今年2月までの予定で実験を行っている。
...(C)SankeiBiz

既存の波力発電は効率が悪かった。Wikipediaによれば、波力発電の原理は「没水部の一部が開放された空気室を水中に設置し、ここから入射した波で空気室内の水面が上下し、上部の空気口に設置した空気タービンが往復空気流で回転する。」

引用新聞記事のとおり、既存の波力発電は波の力をいったん空気の運動に変えてからタービンを回して回転運動に変える、という原理のため非常に効率が悪い。今回、神戸大名誉教授の神吉氏が開発した波力発電は、ジャイロを使って波の力を直接回転運動に変える仕組みなので効率が良い。

鳥取市の港湾にテスト機を設置して実験したところ、この新システムは従来のタービン方式の2倍以上の効率であることが確認されたそうだ。これは大変な効率アップだ。そして神吉氏によれば、日本全国の海岸に打ち寄せる波のエネルギーは総計で原発数十基分と推定されるそうなので、効率アップした波力発電機があれば太陽光発電や風力発電よりも安く安定した発電が可能になるはずだ。

またこの新方式は、機械の内部が海水や外気に接触しないため耐久性も優れている。

現在は和歌山県沖に出力45キロワットの発電機を設置し実験中。この発電機のサイズは9m×15m、ということは、このサイズの太陽光発電ではとても45キロワットには及ばない。出力45キロワットは太陽光発電なら一般家庭10~15軒分に相当する出力なのだ。

風力発電には致命的欠点があった。鳥との衝突、バードストライクだ。この新方式の波力発電は、ジャイロが密封されているので"フィッシュストライク"はほとんど発生しないだろう。

効率よく安定したエコな波力発電、今後着目されて良い優れた発電だ。

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佐賀県の太陽光発電設置補助金

今日は佐賀県の太陽光発電設置補助金の話題だ。西日本新聞1月8日記事「太陽光発電設置の申請受け付け開始 県、19日に説明会」から一部を引用する。

(佐賀)県は7日、家庭用太陽光発電システムなど新エネ・省エネ設備の導入促進を目指した「新エネ・省エネ導入住宅支援事業」の補助申請受け付けをスタートした。補助対象は太陽光発電システムに、ヒートポンプ給湯器や二重サッシなどの省エネ設備を組み合わせて設置する一般住宅。1戸当たり30万円を上限に、設置費の1割を補助する。

新事業は3年計画で総額3億円をかけ、1200件の設置を想定。今回の受け付けは本年度分で、着工時期などで交付対象に条件が設けられている。受付期間は3月10日まで。
...(C)西日本新聞

この記事では太陽光設置補助金の内容がよくわからないので、佐賀県の住宅用太陽光発電と省エネ設備をあわせて設置する方への補助制度を見ると、内容は次のとおりだ。

この補助金は、太陽光発電システム設置だけでは受けられない。太陽光発電の設置は必須だが、そのほかに指定された次の8項目の内のひとつ以上を設置しなければならない。

  1. CO2冷媒ヒートポンプ給湯器(エコキュート)
  2. 太陽熱温水器
  3. 潜熱回収型給湯器(エコフィール、エコジョーズ)
  4. ガスエンジン給湯器(エコウィル)
  5. LED照明設備(光源だけでなく、照明器具を含めた入れ替え等を行うものであること(5万円以上))
  6. 二重サッシ又は複層ガラスの設備工事(5万円以上)
  7. 建物の断熱工事、断熱施工(5万円以上)
  8. 地熱利用空調システム

太陽光発電を導入する家庭ではエコキュートを一緒に設置する場合が多いと思われるので、その場合は補助金額が太陽光発電オンリーより増えるメリットはある。

この上記条件を満たしたとき、総額の1/10、上限30万円の補助金を受けられる。金額としては、県レベルでは多いか、というレベルだ。このブログの1月7日記事「太陽光発電補助金を貰うには省エネ・グリーン化製品購入も」で書いた山口県の補助金のような、地元県産が必須、という条件が無いのは好ましい。

この補助金は、佐賀県は結構高額の予算を確保している。3年計画で総額3億円だ。そして合計1200件の補助を想定しているとのことなので、割り算をすると、1件当たり25万円の補助を想定していることがわかる。

個別記事 | カテゴリー:佐賀県
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